「歯医者は怖い」「歯科治療は痛い」本当にそうなのでしょうか？
近年は、さまざまな技術の進化を取り入れた痛みのない治療を行っている歯医者が多くなっています。
この記事では、歯科治療中に感じる痛みの原因や、その対処法について詳しく解説していきます。
麻酔注射の痛みの原因とその対処法
歯科治療では、痛みが出ないように麻酔をします。
でも「その麻酔注射が痛い！」という方は多いもの。
麻酔の痛みは大きく分けて、「麻酔注射の針を刺すときの痛み」と「麻酔薬を注入するときの痛み」に分けられます。
痛くない麻酔を希望する方は、【痛みの少ない治療】に力を入れている歯科医院を選んでみるとよいですよ！
歯科医院のホームページに「当院は痛みの少ない治療に力を入れています」などといった記載があるかどうかや、「電動注射器」「針なし麻酔器」「笑気麻酔」などを導入しているかなどをチェックしてみましょう。
痛みの少ない麻酔について、具体的にご紹介していきます。
表面麻酔
麻酔注射前に軟膏タイプの表面麻酔薬を塗ることによって、刺すときの痛みを軽減することができます。
塗り薬なので。痛くも怖くありません。
麻酔液を人肌に温める
麻酔液が冷たいと、注入時に痛みが出やすいもの。
「カートリッジウォーマー」という装置で人肌に温めてから注入してから注入すると、より痛みの少ない注射ができます。
極細の針を使う
使用する針が細いほど、刺すときの痛みを和らげることができます。
電動注射器を使用
細い針を使用し一定速度で麻酔薬を注入すると、痛みが少ないのですが、針が細くなるほど注入スピードのコントロールは難しくなってしまいます。
「電動注射器」を使うと、痛みを感じにくいスピードに自動でコントロールしながら麻酔液を注入することができます。
無針麻酔器
針が無い「無針麻酔器」という麻酔もあります。
霧状の麻酔薬を噴射することによって、麻酔を浸透させる器具です。
針を刺すチクッとした痛みがまったくありません。
高額な医療機器なので、導入している歯科医院は多くありません。
笑気麻酔
笑気麻酔(笑気吸入鎮静法)を導入している歯科医院もあります。
ほんのり甘い香りのする気体を鼻から吸入することによって、不安やストレスが軽減されます。
鎮静効果によって、血圧や脈拍が安定するためリラックスして治療を受けることができます。
笑気を用いても意識はありますが、痛みを感じにくくなります。また、吸入を止めるとすぐに意識が回復します。
スケーリング(歯石取り)のときの痛みとその対処法
歯の汚れ(歯垢)が石灰化すると、「歯石」となります。
この歯石は自分では取れないので、歯科医院で「スケーラー」と呼ばれる専用の器具で取ってもらう必要があります。
歯石を取る施術を「スケーリング」といいますが、人によっては結構痛いと感じることが。
一般的に、歯石が多く歯ぐきの中にも付着している場合のスケーリングは痛いことが多いです。
麻酔をかけてもらう
希望をすれば、スケーリング時に麻酔をかけてもらえることが多いです。
「歯石が多く付着している」、「知覚過敏症」、「スケーリング時の痛みが強かったことがある」という方は、麻酔を使えるかどうか相談してみましょう。
歯石をためない
歯石が溜まってしまうと、スケーリング時の痛みが大きくなります。
そのため、定期的にスケーリングをしてもらい歯石が溜まりすぎないようにすれば、痛みを感じにくいです。
嘔吐反射による不快感や吐き気とその対処法
歯科治療中に、お口の中に器具を入れられて「おえっ」と吐きそうになってしまう方がいらっしゃいます。
この「嘔吐反射」は、異物から体を守るための防御反応の一つです。
嘔吐反射は個人差が大きく、のどの奥を触られたときにだけ反応する方もいれば、ミラーを口に入れただけでえづいてしまう方もいます。
治療中の吐き気や不快感の対処法
治療中は、なるべく鼻でゆっくりと息をしリラックスするようにしましょう。
嘔吐反射が強いとあらかじめスタッフに伝える
過去に歯科治療で気持ち悪くなった経験がある方は、あらかじめ歯科医やスタッフにその旨伝えておきましょう。
嘔吐反射の出やすい場所はなるべく触らない、吐き気が酷い場合は喉に軽く麻酔をしてもらうといった対処法があります。
精神的な不安による痛みや不安とその対処法
「歯科医院は怖い！」というイメージがある方は多いもの。
しかし、不安感やストレスがあると、痛みを感じやすくなってしまいます。
精神的な不安による痛みや不安の対処法
まずは、治療前のカウンセリングをしっかりと受けましょう。治療に対して不安感・不快感・恐怖感があると、痛みを感じやすいです。
歯科医師やスタッフとコミュニケーションを取って、治療内容を確認し、納得の上リラックスしながら治療を受けることが大切です。
歯科恐怖症の方は、カウンセリング時にその旨伝えておくとよいですよ。
虫歯が進行する前に治療しよう
虫歯が進行し、痛みや炎症が激しいときには麻酔が効きにくいことがあります。
そのため、痛みが激しい場合はまずは薬を処方し、炎症が落ち着いてから治療を始める歯科医もいます。
「痛いのに治療してくれない」のではなく、痛みが強いときには麻酔が効きにくいためなのです。
歯科治療で痛い思いをしないためには、定期検診を受け虫歯の早期発見に努めることが大切です。
コメント